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サブカルチャー

フレッドペリー × トーマス・サーフボード

2024年1月

この10年の間に、オーストラリアの優れたハンドメイドサーフボードメーカーの一つとして地位を確立してきたトーマス・サーフボード。
サンシャインコーストに拠点を置き、ビジネスパートナーのジェイク・ボウリー氏と共に同ブランドを手掛けているトーマス・ベクソン氏に、クラフトマンシップ、コミュニティ、そしてフレッドペリーのために製作した特別なサーフボードについてお話を伺いました。

トーマス・サーフボードが生まれたいきさつは?
十代の頃、母親のガレージで趣味として始めたのがきっかけでした。ボードが高くて買えなかったので、試行錯誤して独学で作り方を学んだんです。それから数年間、趣味が高じていきました。その後、大学に行って他のこともいろいろ勉強しましたが、最終的には趣味を追究し、本職にすることになったわけです。家で自作したボードを友人たちに売るようになって、さらにその仲間たちにも売っていたら、軌道に乗り始めました。自分一人では手が回らなくなって、人手が必要になりました。その時にビジネスパートナーのジェイクが加わったんです。それでも二人で全部さばけなくなるぐらい、会社は拡大と成長を続けました。今では22人のスタッフがいて、今年で創業12年目です。

主な商品は?
もちろんサーフボードです。既製品とカスタムボードの両方を販売しています。店舗では、自分たちが好きな、定評があって信頼できるサーフブランドのアパレルやアクセサリーも販売しています。オリジナルのアパレルや、リーシュコードやフィンなどのサーフィン用品も扱っていますが、一番力を入れているのはサーフボードです。

製造しているボードの種類は?
伝統的なロングボードから、パフォーマンス性の高いショートボードまで、あらゆる種類のサーフボードを作っています。要望に合わせて、どんな形状やサイズも承ります。その方が仕事の面白さを感じられますし、さまざまなサーフボードのデザインを完成させるという挑戦にはやりがいがあるので。

フレッドペリーのために製作したボードとは?
Utility Midというモデルです。適度なミッドレングスで、とても汎用性があって、いろいろなユーザーや波に合います。使い勝手が良くて、どこにでも持って行って乗れるオールラウンドのボードです。

自身のお気に入りのサーフボードは?
12フィートのグライダーか、10フィートのインボルブメントスタイルのロングボードですね。グライダーの感覚は例えようもなくて、ビッグボードならではの、簡単に出せるスピードとフローも、トリムも、他のサーフボードでは得られません。10フィート(僕にはちょうどいい長さ)のインボルブメントスタイルのボードは、僕がよく使う、扱いやすくて楽しめるサイズで、このボードでサーフィンにハマりました。

ヌーサのサーフカルチャーとは?
ヌーサにはとても多様なサーフカルチャーがあります。70歳を超えてロングボードに乗っている女性もいれば、プロになってケリー・スレーターに続くことを夢見る12歳の少年たちもいます。パフォーマンス性の高いショートボードだけを扱うショップもあれば、あらゆるボードに詳しい人たちもいます。ヌーサのサーフカルチャーには、すべての要素が含まれていると言っていいでしょう。その大きな理由は、ゆったりとした小さな波や、夜明けにビーチに打ち寄せる大きな波まで、ここにはさまざまな波があるからです。無限の選択肢があって、いろいろな波を楽しめるので、あらゆるボードを使えます。こういう場所は他にあまりないと思います。

ヌーサのサーフコミュニティが特別な点とは?
いろいろな波に乗れるのが大きな特徴ですね。そのことが多くのサーファーを引き付け、コミュニティの新鮮さが常に保たれています。ほとんどのサーファーは一つのスタイルのボードにこだわりますが、ヌーサで育つとさまざまな体験ができるので、多くの人が複数のスタイルのボードを乗りこなせるようになります。シェイパーである僕にとって、いろいろなタイプのボードを作れるのは最高です。

地元でお気に入りのスポットは?
・ビーチ(サーフポイントもオープンエリアも)。
・自宅のプール。家から出るのが面倒になる時があるので。
・ファーストポイントの近くにあるアイスクリームショップのMassimo’s。うちの若いサーファーのお気に入りです。
・ヌーサのノースショア。

お気に入りのサーフスポットは?
ファーストポイント、リトルコーヴ、ティーツリー、キャスタウェイズ、サンライズビーチ。

お気に入りの独立経営店は?
Village Bikeはいい雰囲気でくつろげる、地元の人たちが集まるお店で、スタッフも最高ですよ!トーマス・サーフボードは、どこにでもある普通のサーフボード工場ではありません。近所には、理髪店のSip Sop’sや、フィットネスセンターのPro Movementのほか、カフェ、ギャラリー、卓球台が置かれた中庭オープンスペース、コワーキングスペースもあります。お店に行ったりぶらぶらしたりするのにはいい場所で、ここで働けるのは恵まれていると思います。

これまでに観た最高のライブは?
一つだけ選ぶのは難しいですね。River Stageで観たニック・ケイヴかな。貴重なバックステージパスを持っていたんです。あとは、ヘンリー・ロリンズのスポークンワード。ステージ上でたった一人、マイク1本で3時間以上もオーディエンス全員を魅了できるなんて、本当にすごい。オークランドのBDOのドライブインで観ました。

これまで聴いた中で一番好きな曲は?
モデスト・マウスの「Tiny Cities Made Of Ashes」。

トーマス・サーフボードウェブサイトについて、詳しくはこちらのウェブサイトをご覧ください。