Twitter Line Facebook Share
サブカルチャー

Get Ready:フォトエッセイでたどる時代の変遷

2024年2月 Photos courtesy of the Museum of Youth Culture

時として、ナイトアウトの最大の楽しみはその準備にあります。狭い自分の部屋に友人たちが集まって服選びを手伝ってくれたり、出かける前に必ず鏡でチェックしたり。音楽の趣味、ファッションのセレクト、ヘアスタイルは時代を経て変わってきましたが、その一方でずっと変わらないものもあります。今回は、ミュージアム・オブ・ユースカルチャーの協力を得て、ナイトアウトに出かける準備が時代とともにどのような変遷をたどってきたか、その歴史を振り返ってみました。

1970年代
70年代は、社会的にも政治的にもひずみが生じ、ナイトアウトの必要性がかつてないほど高まった10年でした。ベイビーシャムの小さなグラスに甘ったるいカクテルが注がれ、かなり大胆なファッションが流行した時代です。きらびやかで派手なディスコミュージックとサイケデリックミュージックや、DIY精神を貫くパンクに象徴される70年代には、ナイトアウトの準備として、真剣な服選び、パーティ前に仲間の家で飲むお酒、そこで聴く最高のレコードコレクションが欠かせませんでした。

1980年代
80年代には、レイブが誕生し、フリーパーティがナイトライフを席巻すると、夜明けまで遊び続けるためのカジュアルな服装が必須となりました。80年代後期になると、パンクに代わってニューロマンティックやゴスが台頭するとともに、ヒップホップの独自のスタイルとサウンドがポップカルチャーとして浸透し始めます。大胆なメイクが流行し、誰もが自分の部屋のドレッサーの前で髪を巻いていました。仲間の家に手軽に音楽のコレクションを持ち運べるカセットテープが全盛を極めた時代でもありました。

1990年代
90年代に入ると、ブラーやザ・ストーン・ローゼズといった音楽シーンを席巻するスーパーバンドの誕生とともに、ブリットポップが最盛期を迎えます。ロンドンのクラブでは週末ごとに大規模なパーティが開かれて客たちがシャンパンを飲み、その中でアシッドハウスからアップテンポのジャングルやガラージが生まれました。聴く音楽に合わせてファッションを選ぶ時代となり、着心地の良いトレーナー、Tシャツ、トラックジャケットが週末のライブで人気のファッションとなりました。ただし、クラブに行くなら話は別で、前もってじっくりとファッションの計画が練られ、パーティ前(とパーティ後)にお酒を飲む時に聴くCDが厳選されました。また、使い捨てカメラでナイトライフの写真を撮っていました。

2000年代~2010年代
2000年を迎え、インターネットでSNSが誕生し、サブカルチャーでは分裂と統合が見られました。ルールやドレスコードがより流動的になり、それまで以上に個性が尊重されるようになります。若者たちの間で、過去30年の中から、一番好きな音楽、スタイル、ドレスコードが選ばれる中、エモ、チャヴ、ヒップスター、スケーターといった新しいカウンターカルチャーが生まれました。ナイトライフの写真は、折り畳み式の携帯電話やデジタルカメラでの撮影が定番になりました。出かける準備ができたら写真を撮るのもお決まりとなり、友人たちと写真を撮るために集まるリビングの隅では、iPodのスピーカーから最新の曲が流れていました。

2024年
そして現在、出かける楽しみの半分は、その準備と、どんなことが待っているか想像することにあります。着ていくフレッドペリーシャツ、友人たちと立てる計画、一緒に聴くプレイリスト、出かける直前のファッションチェックなどなど。2024年、フレッドペリーでは出かける準備の写真を募集します。SNSで「#GETREADY」を付けて投稿してください。

フレッドペリーは、ミュージアム・オブ・ユースカルチャーと協力し、イギリスの若者たちのルーティーンを記録として残しています。あなたの青春の思い出を共有し、歴史の一部となりませんか?詳細はこちらでご覧ください。