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コミュニティ

Winzenの現場から:フレッドペリーの最も象徴的なデザインを支える中国工場

2023年7月

中国のWinzen(永生針織有限公司)の工場が誇る最新技術と人気のフレッドペリーシャツの製造について詳しく知るために、現地に向かいました。

フレッドペリーシャツは、あらゆる面でフレッドペリーの中核を成しています。フレッドペリーがデザインを手掛けて1952年に誕生して以来、そのデザインはあまり変わっていません。一方で製造工程は技術の発展に伴って進化しており、環境負荷を可能な限り最小限に抑えながら最高のシャツを製造できるようになりました。

一部のフレッドペリーシャツはイングランドで製造されていますが、それ以外(M3600、G3600、M6000のシャツなど)は中国製で、2015年からWinzenの中山地区にある工場で製造されています。

Winzenでは、手作業の仕上げと最先端の技術を組み合わせて、フレッドペリーシャツを一枚一枚正確に作り上げることに尽力しています。工場の品質管理マネジャーは、人気のフレッドペリーシャツの製造において「品質管理を特に重視している」と語ります。それぞれのシャツが、フレッドペリーを象徴するフィット感を備え、世代を超えて受け継がれる作りになっているように、「厳しい検査が行われている」そうです。

まずは原料(フレッドペリーのシグネチャーであるコットンピケ)の品質を検査してから、染色を行います。Datacolor社のハイテク機器を使用して極めて正確に色を混ぜ合わせ、複数の段階で分光データを分析することで、バッチごとの色の一貫性と整合性を管理します。染色後の生地は徹底した性能検査に回し、48時間休ませて色を安定させます。

検査に合格した生地は、フレッドペリーならではのすっきりとしたフィット感を実現するため、コンピュータ化された最新式の裁断機を使用して100%の精度で裁断されます。平編みの襟と袖口には専用の編み機が使用されます。フレッドペリーを象徴するツインティップが必要な場合は、リサイクル糸を用い、その後に手作業で仕上げます。縫製は、高度な技能を有するミシン工がリサイクル糸を用いて行います。そして、忘れてはならないローレルリースのロゴも、ミシンを使って16枚の葉を完璧に刺繍し、縫製前にシャツを一枚ずつ検査します。

製造工程における一連の厳しい品質検査を経た後、アイロンをかけたシャツが梱包され、新しいお客様の元へと出荷される準備が整います。

工場では、高品質の製品を製造するだけでなく、環境負荷を最小限に抑えながら製品を製造できるよう、製法や工程の継続的な再評価に努めています。Winzenは、低液面染色の機器と製法を活用することで、標準的な染色工程と比較して水使用量を50%削減しています。また、染色工場の技術を先頃更新し、フレッドペリーシャツの色を一枚一枚正確に実現できるようになりました。

品質管理マネジャーは、「色彩測定の分光光度計をDatacolor 800にアップグレードしました。Datacolor 800は非常に優れた技術を採用しており、フレッドペリーが承認した生地サンプルのカラーデータを当社のデータベースに保存することができます。そのため、製造工程全体でデータの一貫性を確保し、生地のバッチごとに色の質を管理できるようになりました」と話しています。 その結果、求められているとおりのシャツの色を毎回完全な精度で実現できるようになりました。

シャツが完成して梱包されると、第三者による徹底した監査が行われ、フレッドペリーが掲げる水準に達しているかどうか一枚一枚確認されます。こうして、チャンピオンにふさわしいテニスシャツが完成します。

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フレッドペリーは、2019年からBetter Cotton Initiative(BCI)に加盟しています。2023年の年初には、目標を達成し、アパレル製品におけるベターコットンの使用率が100%に達したことを発表しました。これは、フレッドペリーがアパレル製品で使用するすべてのコットンが、BCIを通じてより責任ある方法で調達されていることを意味します。責任あるコットン調達の詳細はこちらでご覧ください。